アセスメントが短くなるということは、それだけ保健指導がむずかしくなると考えなければいけないですね。技術が優れた人がやれば、おそらく何とかなるだろうけれど、慣れない人がやったら、ただお説教するだけの保健指導で終わる可能性があります。
だからこそ、トレーニングは、まずきちんとした系統的なプログラムのなかで行い、そのプログラムで効果を出すという技術を学ぶことです。そしてそれができれば、今度はもう少し簡単なプログラムの中で、学んだノウハウをいかすことで力を出せるようになるし、もっと簡単なプログラムの中でもエッセンスを使えばもっと短い時間でしかも頻度の少ないアドバイスで効果を出していくことができるようになっていきます。
対象者を支援する中で、常に意識して、
保健指導をやっていると、「ここまでやらなくても」という気持ちが必ずどこかで出てくるかもしれません。「ここまでやらなくても住民の人は言うこと聞いてくれる」とか、「ここまで本気になると美しくないな」とか、「しゃかりきになるのは何か嫌だな」とか、そういう気持ちです。
でも、その気持ちを越えられたら効果が出る。私が今までの研究でひどい失敗はしていなのですが、たいてい失敗しかけているんですね。そのときのことを考えると、ためらいとか、そこまでやらなくてもといった気持ちがあったんですよ。それを乗り切ってしまうと、「達成するためには何でもやるぞ」という気持ちになりました。そうすると結果がついてくるものなのです。ようは腹をくくる。とことんやる。逃げない。すると対象者の人にその気持ちが伝わりますから。子どもの教育と同じで、こっちに迷いがあれば、やっぱり相手に伝わるもの。相手も迷うわけです。逆に自信があればそれが態度にあらわれて、それが相手に伝わっていきます。
とにかく実際にやって自信をつけること、効果を証明することです。対象者にはいろいろな人がいます。もう駄目だと思った人がすっとうまくいってみたり、これは楽勝だと思った人が実はものすごくむずかしかったり。こうした経験をしていきながら、それでも全体の6〜7割の人がちゃんとアドバイスを聞いてくれたという感覚が身につけば、次からはもっと自信を持ってできるはすです。これを積み重ねていけば、きっと保健指導がどんどんうまくいくようになっていくと思います。
7月に結核予防会検診センター所長に転身された岡山先生は、組織を知るために会うのが一番とスタッフ全員と面接中のご多忙のなか、快く取材をお引き受けいただきました。取材では特定健診・特定保健指導の良い点、悪い点を明確に挙げ、成功のための改善策、そして保健指導の進化の方向性も構想されていらっしゃるようでした(残念ながらまだ企業秘密とのこと)。今後の結核予防会でのご活動をぜひ取材していきたいです。
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